支援内容
身体機能の向上から生活能力の強化、地域へのスムーズな移行支援まで、幅広いサポートを提供します。
利用者の個別のニーズや生活状況を深く理解し、それぞれに合わせた最適な支援を行います。
おおまかな支援の流れ
支援前
① 利用者への面談・アセスメント
② 個別支援計画の作成
③ 利用者およびご家族に対する個別支援計画の説明
支援スタート
① モニタリング(個別支援計画の実施状況の把握)
② 個別支援計画の変更・修正
ブラッシュアップ
① 支援内容に関する関係機関との連絡調整
② 自立した日常生活が可能と認められる利用者への必要な援助
利用者が抱く”つまらない”にフォーカスした
3つの独自プログラム
生活訓練利用者の中で多く発生する、「プログラムが簡単すぎてつまらない」
といった声を、Well-being LABOが解決します。
01
ラボ
利用者自身が専門家となり、理想のサポートを一緒に研究する
私たちのプログラムでは、利用者の皆さま一人ひとりが「経験の専門家」として、自身にフィットするサポートやアプローチについて研究していきます。
自分自身が最も必要とする支援は何か、どのようなアプローチが自分にとって心地よいものなのかを一緒に見つけていきます。
02
エンカウンター・グループ
自己と他者を深く理解し、調和を重視した豊かな関係性を
エンカウンター・グループとは、参加者が自身の感情や考えをオープンに共有し、他者と深くコミュニケートすることを目的としたグループワークの一形式です。
このグループでは、相互理解を深め、自己理解を促進し、人間関係の質を向上させることを目指します。
03
オープン・ダイアローグ
異なる意見でも尊重しあう空間
オープンダイアローグとは、参加者とその関係者(カウンセラーなど)が一堂に会し、多方向の対話を重ねるアプローチです。
ここでは「多声性」を大切にし、異なる意見も尊重しながら、参加者本人の新しい気づきや理解を促進します。
このプロセスでは、カウンセラー同士が対話の感想をオープンに話し合い、その様子をクライアントにも共有する「リフレクティング」も行います。
これにより、参加者は多様な視点と共感を得ることができ、より豊かな自己理解と解決策への道が拓けます。
専門家の視点を取り入れた
様々なアプローチ
例として、4つのアプローチをご紹介します。
統合失調症
【支援方針】
①医師の指示に従う 医師の指示やアドバイスを基に支援を進めます。 ②三つの基本治療法を中心に 「薬物療法」、「休養・環境調整」、「心理社会療法」を基本として支援を行います。 ③心理社会療法の実施 リハビリテーション、心理教育、作業療法、生活技能訓練(SST)などを通じて心理社会的なサポートを提供します。 ④事例研究とオープン・ダイアローグの活用 対話を通じて自己理解・自尊感情・自己肯定感・自己受容感を高めます。 ⑤本人の希望と意思の尊重 サポートを提供する際には、本人の希望と意思を尊重し、それを基にプログラムを進めます。 ⑥個別支援とプログラムの両輪 「ラボ」と呼ばれるプログラムと個別の支援(シェアリング、カウンセリング的な傾聴対応など)をバランスよく提供します。
【支援方法】
統合失調症の方々に対して、特別なプログラム「ラボ」を提供しています。これは、オープン・ダイアローグと事例研究を基に構築されており、各利用者が様々な訓練プログラムや活動にスムーズに参加できる環境を作り出します。 ①身体機能向上支援 筋力トレーニングや体操、ヨガ、ストレッチなどを利用者が無理なく参加できるよう配慮して実施しています。また、近場の公園での散歩や運動もオプションとして取り入れています。 ②生活能力向上支援 対話やラボを通じて得た「気づき」を基に、日常生活活動(食事の準備、身だしなみのケア、家事管理など)の訓練を行います。利用者のメンタルの状況に応じて、柔軟な対応を心がけています。 ③地域移行支援 利用者の意向をヒアリングし、病院などとの支援方針を確認した上で個別支援計画を作成します。地域生活のマナーや社会資源、公的機関の利用方法などを学び、情報提供や同行支援を通じて、スムーズな地域生活移行をサポートします。 ④健康管理のサポート 統合失調症の方々が健康的な生活を送れるよう、薬の理解やバランスの良い食事、適切な食生活への理解を深める機会を提供しています。
うつ
①医師の指示と本人の希望・意思を尊重 医師の指示に従い、本人の希望と意思、状況を考慮して支援を実施します。 ②特定のアプローチを避ける カウンセリング的対応や内観・座禅など、自己の内面を深く見つめるアプローチは行いません。 ③マインドフルネスの活用 不安の対処にマインドフルネスを活用する場合があります。 ④無理をさせない 利用者に無理をさせず、安心と安全を確保しながら、できる範囲での支援を行います。 ⑤感情面と認識の把握と修正 落ち込んだ際は、感情面の動きや現状の認識を把握し、必要に応じて認知や認識の修正を提案します。
【支援方針】
【支援方法】
①身体機能のサポート うつ病を抱える方々が経験する疲労感や倦怠感、息苦しさ、身体の痛みに対して、私たちは無理なく、医師の指示を基に、個々の希望と状況に合わせた支援を展開します。 ②生活能力の強化 私たちのプログラムは、うつ病の方々が日常生活をスムーズに過ごせるよう、食事の準備、身だしなみのケア、家事の管理など、日常の活動に関する訓練を行います。疲労感や倦怠感に配慮しながら、ストレス対処法を含んだメンタルケアを意識したプログラムとグループ活動を提供します。 ③地域社会へのスムーズな移行 交流を通じて孤独感や不安感を軽減し、お互いの話を聞くことで癒しを得ることを目指します。自己否定感を和らげ、自分を受け入れるトレーニングを行いながら、地域資源との連携を進めます。私たちは、直接地域社会に結びつけるのではなく、関わる公的機関との連携を重視します。 ④健康管理のサポート うつ病の症状が悪化する可能性のあるビタミンB1、B6、葉酸、鉄分などの栄養素の不足に対応し、バランスの良い食事が摂れるよう、栄養に関する知識を提供します。
ADHD
【支援方針】
①医師の指示に従う 通院・服薬がある場合は、医師の指示に従います。 ②シンプルな環境作り ADHDの方が多くの情報に混乱しないよう、シンプルで分かりやすい環境を整えます。 ③指示の工夫 指示は短く、分かりやすく、1つずつ、本人の感情を尊重しながら伝えます。 ④興味・関心への寄り添い 利用者の興味・関心に合った取り組みを通じて、動機づけを行い、プログラムへの参加と集中を促します。 ⑤社会とのつながりへの配慮 二次障害として社会とのつながりに不安を感じる利用者に対して、否定せず、傾聴・シェアリング・ふり返りなどを大切にします。
【支援方法】
①身体機能向上支援 ADHDに伴う身体的な症状、例えば不眠や頭痛、腹痛などに対応するため、私たちは筋力トレーニング、体操、ヨガ、ストレッチなどを実施しています。利用者が無理なく取り組めるよう配慮しながら、近場の公園なども活用して、外の空気を感じながら散歩や運動を楽しんでいただきます。 ②生活機能向上支援 時間管理や物の整理整頓は、ADHDの方にとって一層のサポートが必要な場面です。 私たちは調理や洗濯などの生活スキルの実践訓練を通じて、予定の立て方や物の整理方法を一緒に学んでいきます。整理整頓の習慣を身につけ、日常生活をスムーズに進める手助けをします。 ③地域移行支援 集中力の持続が難しいADHDの方に対して、私たちは課題を小さなステップに分け、各ステップごとに達成感を感じられるようなサポートを展開します。また、「助けを求める」スキルも大切に育て、社会とのコミュニケーションをスムーズにします。 ④健康管理のサポート 睡眠障害を抱える方もいらっしゃいますので、1日の活動の流れをしっかり計画し、十分な睡眠時間を確保するサポートを行います。また、運動を通じて集中力や注意力を向上させるためのプログラムも提供しています。
PTSD
【支援方針】
①医師の指示に従う 医師の指示に従い、対応を進めます。 ②傾聴の重要性 話をじっくり聞き、話してくれることそのものを尊重します。否定はせず、楽になってもらうことを目指します。 ③長期的なサポート PTSDの回復は時間を要することがあるため、当事者も支援者も1人で抱え込まず、複数人で関わりながらサポートを行います。 ④専門家との連携 必要に応じて、地域の保健所や精神保健福祉センターなどで精神科医や心理士などによる精神福祉相談を利用し、役割を明確にしていきます。
【支援方法】
①呼吸法の導入 不安やイライラを感じた時に、深呼吸を意識してもらうことで、心身のリラックスと冷静な状態をサポートします。 ②認知行動療法に基づいた心理教育 トラウマに関連した思考や感じ方に意図的に向き合い、新しい学びや感じ方をサポートします。個別の状況に応じ、傾聴をベースにした支援を行います。 ③EMDR(眼球運動による脱感作および再処理法) 医師やEMDR指導員の指示のもと、過去のトラウマを安全な方法で取り扱い、外傷記憶への慣れと再処理を進めます。